野菜の栽培をしていると夏場は雑草との戦いになる。しかし草取りをして1週間もするとまた伸びてきて、花までつけている。今回は畑で見かけた雑草の花を紹介する。意外に畑でしか見かけないものがある。
畑地は常に耕され手入れされているため、一般の空き地と違ってあまり背の高い雑草は生えない。日当たりが良く栄養も豊富なので、小型の雑草でも成長が早い。しかも大量の種をばらまくので始末に負えない。
ウリクサ(画像上)
アゼナ科。従来はゴマノハグサ科に含まれていた。茎が立ち上がってもせいぜい10㎝ぐらいと小型。花には白地に紫色の模様があり、長さ約8㎜、幅5㎜と小さい。葉は対生して長さ1㎝ぐらい。粗い鋸歯がある。実が付くとマクワウリに似ているそうだ。
オヒシバ・メヒシバ・エノコログサ(画像下)
雑草の大部分がこれ。頑強に根を張っていて抜くのに苦労する。花も実もどっさりつけているが緑一色で目立たない。イネ科の雑草はほぼこの3種類である。耕した畑は1か月も放置すると、これらの草むらに変わってしまう。
カヤツリグサ
これも全体に緑色だ。葉にツヤがあり、花茎の先に花と長い葉を付けるのがイネ科との違いだ。8月ごろから畑地で目立つようになる。
ザクロソウ
ザクロソウ科。花は径3㎜と超小型。草丈も10~25㎝ぐらいと小柄だ。実は球形で直径2㎜。虫眼鏡でないとわからないが、割れて種が出てくるところがザクロに似ている。畑でしか見かけない草だ。
外来種。道端でよく見かける草だ。ここでも地面に平らに広がっている。葉の黒点が印象的だ。拡大すると葉の付け根にトウダイグサ科の特徴を持つ花が並んで付いていることがわかる。
ゴウシュウアリタソウ
オーストラリア(豪州)原産のヒユ科の一年草。草丈は3,4㎝しかないが、茎についているツブツブは花と実で、大量に種を振りまく。これも畑でしか見ない。
熱帯アメリカ原産。キク科だが花は極小。放っておくとどんどん大きくなり厄介だ。名前を付けたのは牧野富太郎博士。悪意がこもっているような…。