植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

高尾山で出会ったスミレたち

 

よく晴れた日曜日、高尾山(東京都八王子市、高さ600m)のフットパスに参加した。目当ては今盛りの色々なスミレ。先導するのはスミレ博士といわれる先生である。(カッコ内は漢字名と代表的な花色)

 

タカオスミレ(画像上、高尾菫、白に紫の筋)

高尾山の名が冠されたスミレ。ヒカゲスミレ(下)の変種で葉の表面が暗赤褐色のものだ。高尾山のものが代表として種の名前になった。全体に紫色がかってどこか神秘的な感じがする。

 

ヒカゲスミレ (画像下、日影菫、白に紫の筋)

林縁など少し薄暗いところに群生している。普通のスミレより葉が大きい。

 

ニオイタチツボスミレ(匂い立坪菫、紫)

尾根道に多い。タチツボスミレによく似ているが、花色が濃く、中央が白く抜けた感じになる。画像は日が当たっているため薄い色に見える。花茎に細かい毛がある。顔を近づけると香水のような香りがする。

 

ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛、薄紫)

特徴的な長いハート型の葉。数は多いが、花はほぼ終わっていて一輪だけ残っていた。

 

エイザンスミレ(叡山菫、白~淡紅色)

葉が深く切れ込んだモミジのような形。この葉は結構見かけた。薄紅色の花も珍しい。名前は比叡山に生えるスミレの意味。

 

ヒナスミレ(雛菫、ピンク~赤紫)

ちょっと渋めのピンク色の花が枯草の中から顔を出していた。葉は見えないが、基部が大きく湾入した長いハート型だ。

 

スミレ全般

一番多いのはタチツボスミレ(立坪菫、薄紫)。山の上から下まで至る所に群生している。次に多いのはマルバスミレ(丸葉菫、白)だ。アオイスミレ(葵菫、薄紫)、コスミレ(小菫、薄紫)は早春に咲くスミレで、花は終わっており葉が大型化していた。ニョイスミレ(如意菫、白)は一番遅いスミレなのだが山麓ではもう咲いていた。