名前から明らかなように外来種。北米原産で明治期に園芸用に移入されその後野生化した。そういわれると、花も葉も大ぶりで色合いも華やかだが、造形が雑で色に深みがない。在来種のような慎ましやかな可愛らしさがない…。どうも外来種には点が辛くなる。
実は、正体がわかるまで悩まされた。山間部の道路沿いで、人為の入っていないような場所に在来の植物に混じって生えていたためだ。在来種と思って図鑑などに当たっても一致するものがない。
花は普通のスミレに似ているが、葉は丸くてタチツボスミレのタイプ。ニオイタチツボスミレは紫色が濃いと知って嗅いでみたが無臭。花色、根生葉、側弁の毛などの特徴からアカネスミレの変種オカスミレとも思ったが、違う。ひょっとして外来種?と思って検索すると、当たり。図鑑にないワケである。なお、サイシンというのはそういう別の植物があり、太い地下茎が似ているためだ。在来種のスミレサイシンが何種類かある。