植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

コミカンソウ

実の形が小さなミカン(蜜柑)を思わせるのが名前の由来である。確かに縦に白いスジがあるところなど皮をむいたミカンに似ている。大きさは径3㎜ぐらいと小さい。葉の下側に並んでついているので裏返してみないと分からない。熟してくるとポロポロ落ちる。

 

草丈は10~20㎝で道端や花壇の中などちょっとした空き地に多い。日本全国に分布するコミカンソウ科の一年草である。以前はトウダイグサ科とされていた。この仲間には木もあり、多くの種類が世界的に熱帯から亜熱帯に分布する。日本でも中部地方以南に分布するとされている。近場の南関東でもよく見かける。

 

葉は前回のようなマメ科植物に似た羽状複葉に見えるが、長さ1㎝ぐらいの長楕円形の単葉が小枝に互い違いに並んだものである。夏から秋にかけて花びらのない小さな花を葉の下につける。雄花と雌花が分かれている。こんなに小さいのにいろいろとユニークな植物である。