うちの狭い庭に知らぬ間に生えてきたカキの木。種は鳥が運んだのやら、子供が埋めたのやら。2階のベランダに届くほど大きくなった。ところが「柿八年」というが、とうに過ぎたのに実がならない。花が付いても皆落ちてしまうのである。
花には雄と雌がある。一番上が雄花である。雌花はガクが大きい(画像2枚目)。これが柿の実ではヘタになる。花びらはクリーム色の4弁で目立たない。拡大すると和菓子のような質感がある。
カキノキ科の落葉高木。中国原産で奈良時代以前に渡来。本州以南に分布する。多くの品種がある代表的な果樹の一つである。大陸に甘柿はなく、渡来後に日本で選抜されたらしい。また渋みのもとは大量に含まれるタンニンであり、空気にさらすと固まる性質があるので古来塗料などに利用されてきた。
今年こそ一つでも実がなって欲しい。もし渋柿とかだったら、引っこ抜いて甘柿に替えてやろうと思っている。しかし愛着がわいてきたので、抜かずに実は干し柿にしても面白いかもしれない