あるマンションの入り口付近に植えられていたもの。昨年夏ごろから通りすがりで見ていたのだが、何の木かわからない。高さは5-6mあり、ハート形の葉をつけている。おそらく外国産の園芸種だろうと思っていた。冬は葉を落とし、今頃になって花が咲いた。蝶形花と呼ばれるマメ科の特徴があり、それを手掛かりに調べてようやく正体が分かった。
名前の通りアメリカ原産の落葉高木である。マメ科ジャケツイバラ亜科。改めて見てみるとピンク~赤紫の花が美しい。花の長さは1.5㎝くらいで、短い花柄が付いている。葉の展開前に幹や枝の節々から蕾を出し、房状に花を付ける。
近縁種で中国原産のハナズオウと比べると花がやや小型で色が薄い。またハナズオウの開花時期はずっと前で早春の花である。名前の由来だが、別種にスオウ(蘇芳)という植物があり、赤系の染料が取れる。花の色がその染料で染めた色(スオウ色)に似ているためとのこと。