冬が近づき、近場の植物も少なくなってきた。そのため冬も枯れないものが多いシダ類なども扱ってみようと勉強中である。
画像は、新興住宅地の中のかつての里山を残した公園で見つけたもの。水路沿いの湿ったところに群落になっていた。場所は本来日陰だが、冬場は高い木が葉を落とし太陽が低くなり、日が射すようになっている。落ち葉の中でイチョウに似た黄緑色の葉が目立つ。
ホウライシダ科のシダ植物。園芸種はアジアンタム(Adiantum)と呼ばれ、観葉植物として人気がある。街で見かけることも多い。なるほど、葉が薄く形が変わっており、葉の柄(え)も黒くて細い。全体に繊細でオシャレな印象を受ける。
世界の温帯~熱帯に分布し、日本でも近縁種が南日本の山野に自生する。ただし今回のものは外国産のものが逃げ出して帰化したもの。乾燥や低温に弱いが、温暖な都市近郊に安住の地を見出したのだろう。こういうものが増えることの可否はさておき、つつましく暮らしている限りはそっとしておいても良いのではないか。