植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ヤマゼリ(山芹)の花

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久しぶりに箱根に行ってきました。自宅から2時間弱なので一応近場である。山の上の方にある遊歩道沿いの植物にはさすがに外来種はない。高山植物とまではいかないが、身近ではなかなか見られない植物が多く楽しい。歩き始めて最初に目についたのがこの花である。

 

花びらは5枚で、先端が内側に折れてハート形に見える。普通は白色だが、この花はほんのりピンク色でカワイイ。雄シベは5本である。花言葉は「清廉潔白」。

 

本州以南の山野に自生。花期は7-10月である。草丈は1m程度ある。栽培種のセリは背が低く、花時(はなどき)でも30㎝ぐらいだ。セリ科の特徴である小さな花が大きな花序(花の集まり)を作っている。花の柄(え)の長さは様々なのに全体に統一が取れた感じなのが面白い。開花まで数年かかり、開花・結実した個体は枯れる。

 

セリという名は春先の水辺で「競り」合うように伸びている姿からとのこと。セリ科の野菜は人参、ミツバ、セロリ、パセリなど種類が多い。みな癖のある香りがあり、それが「味」になっている。ヤマゼリも春の若葉が食べられるが、似たものにドクゼリなどというのもあるから注意が必要だ。