植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

真夏の黒い花

f:id:M_majipan:20210811182341j:plain

シュロソウの花だ。実際は画像のように濃赤紫だが、生えているのが暗い雑木林の地面なので遠目には黒く見える。拡大すると6枚の花弁が二重の色彩でなかなか良い。黄色い雄シベがアクセントになっている。

 

シュロソウ科。少し前の資料ではユリ科となっていた。確かに花を見るとユリ科といわれると違和感がある。根茎は有毒なので注意。

 

深い縦ジワのある葉は長さ30㎝、幅3㎝以上あり、かなり大きな株だ。根元から1m弱の花茎を何本も伸ばして、径1㎝ぐらいの花を多数つける。

 

名前の由来だが、シュロ(ヤシノキ科)は知っているだろうか。昔は街でもよく見かけた、先端に扇状の葉を付けた背の高いアレである。シュロソウの葉は枯れて腐ると繊維が付け根に残る。これがシュロの葉の付け根の茶色い繊維と似ているとのことである。