植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

クサギの花

f:id:M_majipan:20200805081503j:plain

 シソ科の草は多いが木は珍しい。林縁などに生える小高木だ。ハート形の大きな葉に触ると独特の臭みが出るので臭木(クサギ)という。花や実の豪華さを考えるとちょっと気の毒な名前だ。 

 花は見た通り派手で、甘い芳香が強い。花から雌シベ1本と雄シベ4本が長く突き出しており、一方が下に垂れたものが混じるのはおもしろい。根元の赤紫に染まった袋状のものはガクだ。

 花後はガクが濃い赤紫色になり、五裂して星状に開く。それにビニールのようなツヤのある瑠璃色の丸い実が乗っている。極彩色のユニークな果実でやはりド派手である。少し植物に興味がある人なら10月頃の野山で見たことがあると思う。