植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

クサボケの実

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庭木として植えてあるボケは中国原産の園芸種で、日本の固有種はクサボケといわれるものである。多摩丘陵では多く自生しており、まだ春が浅い3,4月頃に朱赤色の花を咲かせる。背が低く「クサ(草)」が名前に付いている。

 

「ボケ」の名の由来として、実が瓜(ウリ)に似ており、木に成る瓜だから木瓜。昔の日本語で「ぼっくわ」「もけ」と言っていたものが訛(なま)ったという説がある。ちなみに中国では貼梗海棠(てんきょうかいどう)という。

 

クサボケの実は自然の状態では鳥などに食べられてしまうのか、ほとんど見かけない。画像の実もノイバラの傍らで草に埋もれていたものだ。しかし、これではウリというよりは、同じバラ科のリンゴやナシの若い実といった方が近い。まだ青いが、秋には黄色くなる。香りが高く果実酒などにされる。

 

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               クサボケの花 2021-3-31