これも道端の夏草。日当たりのよい所を好むようだ。画像のように他の草と入り混じっていることもあるが、単独の塊になっていることも多い。ものすごい量の種を振りまくせいであろう。緑一色なので遠目にはわからないが、近づくとすぐわかる。
イネ科で雑穀のアワ(粟)の祖先とされている。アワの実物は見たことはないが、実の穂が山盛りになっているらしい。世界中に分布するが、考古学で縄文時代以前には日本に無かったことがわかっており、稲作などと一緒に大陸から雑草として入ってきたらしい。
特徴的な長い柄の付いた実の穂は子犬のシッポにたとえられる。そのため「イヌコロ草」が訛(なま)ってエノコログサになったとされる。ネコジャラシともいうのは、猫に見せるとじゃれてくるかららしい。英語ではこの仲間をfox tail grass(狐のシッポ草)といい、やはり動物に関係がある。私は、色は違うがそっくりの毛虫を見て以来、ケムシに見えてしょうがない。