花は径1㎝の白い5弁で、多数の雄シベとツボミが茶色く、全体に薄茶色の地味な色合いの微細な毛に包まれている。そのため目立たず、バラ科と聞いて違和感があったが、花をしげしげとみるとバラやサクラに似ており納得した。
原産地は中国南西部で、我が国には奈良時代以前に渡来した。温暖な地方で栽培されており街でもよく見かける。漢字では枇杷と書くが、実の形が楽器の琵琶に似ているのが名前の由来だ。
花期は晩秋から冬(11~2月)。寒い時期だが、暖かい日には残っているハチやハエなどがやってきて授粉する。甘い実ができるのは6月頃だ。