植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

イシミカワの実

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 相模川の河原は草がそろそろ枯れ始めており、コセンダングサの花ばかりが目立っている。その中でルリ色の実がパッと目に付いた。丸っこい黄緑の葉に乗っており、枝は紅く強烈な取り合わせである。しかも枝には強い逆トゲが並んでいる。調べるとイシミカワというタデ科の植物の実だった。

 石実皮とか石見川とか書かれるが、由来は不明。ママコノシリヌグイの類縁で、葉も似た三角形だが、今は紅くなって枯れている。茎や葉柄は本来緑色なので、葉や茎が紅くなるのは一種の紅葉だろう。

 丸っこい葉は托葉(たくよう、茎を取り巻く葉)で、ルリ色の実に見えるのはガクである。径3㎜ぐらいで、中に光沢のある黒くて丸い実が入っている。

 夏にひっそりと緑色の花が咲き、その後ガクが赤紫からルリ色に変わる。その点はノブドウに似ている。群落になっていると小さなブドウみたいで結構見ごたえがある。