相模川の河原は草がそろそろ枯れ始めており、コセンダングサの花ばかりが目立っている。その中でルリ色の実がパッと目に付いた。丸っこい黄緑の葉に乗っており、枝は紅く強烈な取り合わせである。しかも枝には強い逆トゲが並んでいる。調べるとイシミカワというタデ科の植物の実だった。
石実皮とか石見川とか書かれるが、由来は不明。ママコノシリヌグイの類縁で、葉も似た三角形だが、今は紅くなって枯れている。茎や葉柄は本来緑色なので、葉や茎が紅くなるのは一種の紅葉だろう。
丸っこい葉は托葉(たくよう、茎を取り巻く葉)で、ルリ色の実に見えるのはガクである。径3㎜ぐらいで、中に光沢のある黒くて丸い実が入っている。
夏にひっそりと緑色の花が咲き、その後ガクが赤紫からルリ色に変わる。その点はノブドウに似ている。群落になっていると小さなブドウみたいで結構見ごたえがある。