植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

自生のジャノヒゲ

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 丘陵地の雑木林の中の小道。高木の下に低木が生えており葉を広げているので、足元は昼なお暗く雑草すら生えない。雨が降ると小道は川のようになり水に漬かってしまう。そんな場所にこの植物は花を咲かせていた。白色に紫色が掛かった独特の色である。

 スズランなどの仲間であるキジカクシ科の常緑多年草。名前は葉の形を竜のヒゲに見立てたもの。小さいので蛇(ジャ)のヒゲになってしまったようだ。葉が太いのでおそらくオオバジャノヒゲという種類だ。

 この日陰でも逞しく育つ耐陰性が注目され、日陰の庭などによく植えられている。今頃は街中でもたくさん花を付けているがまったく目を引かない。やはり本来の自生地でけなげに生きている姿は目立つし感動する。

 秋以降ツヤのある藍色の丸い実を付ける。これも見どころである。