葉が単純なタイプの白っぽいシダ植物で、冬も枯れない。街中のほぼ垂直の古い石垣に生えていた。昔は石垣が組んであった井戸のたもと(許)、という意味の名前が納得できる。以前紹介したオオバノイノモトソウよりずっと小ぶりで、画像の左右10㎝ぐらい。
よく見ると2種類の葉からなっていることがわかる。葉の周りにギザギザ(鋸歯、きょし)があるのが普通の葉(栄養葉)で、細長く伸びて鋸歯がない葉は、裏側の縁に胞子嚢が筋状についていて胞子葉と呼ばれる。オオバ-との違いは葉の柄にも細い葉(翼、よく)が付いている点である。
胞子葉は鋭くシュッと伸びていてなかなか気持ちが良い。私には普通のシダと違ってモダンな感じがする。形から、つばの付いた西洋刀(ソード)を連想するからか。