植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

6月の木の実

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 以前花を紹介したバラ科キイチゴ三種類とヒメコウゾ(クワ科)の果実ができていた。大きさは径1㎝程度である。場所は雑木林の縁(へり)。芽が出てから23か月にもなると、風に擦れたり、虫に食われたりで痛んでいる葉が多い。

 キイチゴは小さな水分の多い実(液果)の集まりで中に種が入っている。一方、普通のイチゴは花托(かたく、花の土台になる部分)が膨らんで赤く色づき、種は表面についている。でき方が違うのに、どちらも赤っぽくなるのは鳥などに食べてもらうため。

 左上:カジイチゴ(花の記事は4/18付け。以下同じ。)大きくなった葉の下に隠れているが、23mの大柄な灌木なので下から見える。イクラを思わせる色だ。ガクとの間にある毛みたいなものは枯れた雄シベだ。

 右上:ニガイチゴ(4/18)実は葉の上に出ている。目立つところのものは鳥に食べられたのか残っていない。これは他の草木の葉の下になっていたもの。

 左下:ナワシロイチゴ5/11)赤いツブツブの実は少ない。実にならず枯れてしまったような花も多い。花弁が小さくて目立たず受粉しにくいのか。その代わり花の数が多い。

 右下:ヒメコウゾ(4/24)雌シベの柱頭の名残りが毛になって残っている。バラ科の果実とは少し色合いが異なる。透明感があり、葉を透かした光が当たると小粒の紅メノウのような感じになる。