植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

クサイチゴの花

いよいよ4月。多摩丘陵は様々な花が咲き次々と入れ替わる。草刈りがされた里山の斜面に白いものが見えたので近づくと、一叢(むら)のクサイチゴの花だった。今年もこの花が咲く季節になったなあと思う。

 

背丈が20㎝ぐらいしかなく小さいのでクサ(草)という名前がついているが、キイチゴの仲間で、ちゃんとした木である。小さいので草刈りを免れたようだ。今の時期以外は目立たないが、よく見ると雑木林内外の至る所に生えている。花は純白。木漏れ日を浴びて輝くようだ。

 

葉は3枚か5枚の小葉からなる。背丈に対して花が大きく直径2㎝ぐらいある。バラ科の特徴として、5つの花弁の中心に大量の雄シベに囲まれた雌シベが見える。実は真っ赤な集合果でパフェにのせられるラズベリーraspberryの形をしている。5月の連休明け頃に生り、甘く食べられる。