日陰に強く丈夫なので公園や民家の庭などに植えられている。葉の周囲のギザギザ(鋸歯)が大きくて棘になっておりヒイラギとよく似ている。しかし、モクセイ科のヒイラギではなくメギ科のナンテンの仲間である。一枚の葉に見える小葉は、十数枚で一枚の大きな葉を形成している。常緑性だが、葉の陽が当たる部分は冬場に寒さに当たると赤褐色になり、紅葉のようだ。
花は2-4月頃咲く。植えられている場所が薄暗いようなところが多いので陰気な感じを受ける木だ。しかし花は驚くほど明るい印象で、そこだけ日が当たっているようである。房になっている花の一つ一つは花びらが6枚で、同色のガクが3枚である。
初春に咲く花は、少ない虫を呼ぶために明度が高い黄色のものが多い。この花もそうで、お椀型の花は中央の雌シベを虫が触ると周りの雄シベが内側に動いて花粉が体につく構造になっているそうである。