お隣の家の片隅に小さなサンショウの木が植えてある。若芽は春の食材「木の芽」の代表である。
新芽が吹き出して、花をつけている。花と言っても、花びらが退化しているので、全体に黄緑色で目立たない。どうなっているのか接写してみたのがこの画像である。
未熟な花は10本以上の黄色っぽい雄シベがかたまっており、咲くと放射状に開く。「最初はグー」で、その後パーを出した感じ。結構面白い自然の造形だ。
植物としては日本原産で、ミカン科だ。そのためか葉も実も木全体が薫り高い。なお、サンショウの木には雌雄が有る。そういえば雄シベばかりだし、実がなったのを見たことがないので、この木はオスらしい。
サンショウと言えば、あのピリッとした辛さである。辛いのではなく、「痺れる」のを辛いと感じているものだそうだ。粉山椒を真っ黒にかける麻婆豆腐の「麻」は麻痺の意味だと聞いたことがある。
食材として使うと、フレッシュな香りと痺れる辛さで何とも言えぬ風味が加わる。ちなみに、私はチリメンザンショウがご飯の友のベストであると思っている。昔、ケンタに「胡山椒(ござんしょ)チキン」というのがあった。ゴマとサンショウだが、これも絶品だった。復活希望。