クローバーが群がって咲いているのを見ると春だなあと思う。よくある白い花はシロツメクサという名である。「ツメクサ」という名は、江戸の昔オランダからガラス器を輸入するとき、「詰め物」として乾燥させた牧草が用いられたことによるという。
赤紫のムラサキ(アカ)ツメクサもよく見かけるが、「ツメクサ」の仲間に黄色い種類があることをご存じだろうか。
画像はコメツブツメクサ(米粒詰草)という種類である。シロツメクサより全体にかなり小さいためにこの名がある。「コメツブ」といわれるように花は少し離れると黄色い点々にしか見えない。だが接写するとなかなかきれいだ。ちょっとオレンジが掛かっていて春らしくてよい色だ。これまた似た種類がいくつかあるが、花の形からこの植物でよいと思う。
近所に土むき出しの空き地があり、いつも車が止まっている。うちの近辺の雑草は、今の時期はカラスノエンドウやホトケノザなどが盛りだが、何故かそこだけちょっと変わった種類が生えている。その中で見つけたものである。
はるかヨーロッパから船に乗ってきた植物である。どういういきさつで近くまでやって来たのかはいろいろ想像が膨らんで楽しい。