日当たりのよい道端に、カラスノエンドウと入り混じるようにツルを伸ばしていた。近くに寄らないと生えていることすら気づかない。拡大すると、赤銅色のツルと巻きひげが作る曲線が独特で美しい。
カラスより小さいのでスズメノエンドウという。超小型ながら形や性質はよく似ている。もともと植物に動物の名前が付いていると、食べられなかったり、薬草としての効果がなかったりする。要するに役に立たないという意味が含まれている。まさに雑草といった感じだ。
マメ科ソラマメ属の一、二年草。(秋に芽を出して越年する。寒冷地では春に芽を出す。)カラスノエンドウのように古代オリエント原産といった由緒(?)はなく、日本(本州~沖縄)からユーラシア、北アフリカまで広く分布している。
葉は小葉12~14枚の複葉で先端が巻きひげになる。小葉は幅2~3㎜、長さ1.5㎝ぐらいの細長い卵型だ。画像のように巻きひげを絡み合わせて伸びあがるが、せいぜい30~40㎝にしかならない。花は長さ3~4㎜で紫がかった白色で普通4個ずつ付く。花後は豆ができるが、小さすぎてスズメのエサにしかならないだろう。