5月も半ばを過ぎ多摩丘陵の木々の緑も濃い。そのため雑木林の中の小道はかなり薄暗くなってきた。小道沿いの斜面の草叢にこの花が点々と咲いていた。草丈は30㎝くらいあり、普通のタツナミソウより花も大きい印象である。花に透明感があり、色が淡くて白っぽいので、光を発しているように見える。
シソ科タツナミソウ(立浪草)は花の形が岩礁に打ちあがる波(浪)にたとえられてこの名がある。仲間は色々あって識別が難しいとされている。
この花は林の中の木陰で咲く点と、他の種類のように花序(花の付き方)が上下に伸びず、ほぼ同じ高さに並ぶことからオカタツナミソウ(丘立浪草)と考えた。他にも毛足の短さや葉の裏に腺点(分泌腺)があるなどの特徴があるが、画像からでは確認できない。今度見たらしっかり確かめようと思う。