晴れた日に多摩丘陵を歩いていると赤い木が目についた。木々はあらかた葉を落としているので目立つ。確かあそこにはガマズミがあったなと思って近づいた。2か月ほど前まだ葉が緑の頃から赤い実が見えていた。今は紅葉した葉が落ちてほとんど実だけになっている。これだけぎっしりだと壮観である。
段丘の上ですぐ下が崖になっている。見晴らしもよく、日当たりは最高だ。日光を好む植物とは聞いていたが、確かに元気を感じる。
一粒とって口に入れた。甘酸っぱいと聞いていたが水っぽいだけだ。ひょっとすると別の植物かもしれないと思い、後で調べてみた。葉の形などからガマズミで良いと思う。レンプクソウ科の低木で、花期は5-6月。白い花もなかなか良い。
冬でもずっと実を付け続け、年を越して霜に当たるとドライフルーツのようになって甘くなるそうである。鳥たちもその時を待っているだろう。