暖冬といっても寒中で朝は底冷えする日が続いている。これは自然公園の入り口付近に植えられていたもの。周囲は枯草と落ち葉である。普通のアヤメは5月頃咲くので、一瞬、「えっ、今頃アヤメ?」と思ったが、真冬に咲く(寒咲き)種類があることを思い出した。原産地の地中海沿岸が冬に陽光が多く暖かい気候であり、そこに適応したものらしい。
アヤメと聞くと水辺に生えているイメージがある。しかし、調べると湿地を好むのはカキツバタやハナショウブで、アヤメは乾いた地面に生える。この区別はこれまで知らなかった。
結局、時と場所に違和感があって驚いたわけだが、どちらもこれでよいのだ。
普通の種類が濃い色が多いのに対し、パステルカラーっぽい薄い青紫色の花である。独特のツヤがあって冬の弱い陽光に映えて美しい。