植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

カンザキアヤメ

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 暖冬といっても寒中で朝は底冷えする日が続いている。これは自然公園の入り口付近に植えられていたもの。周囲は枯草と落ち葉である。普通のアヤメは5月頃咲くので、一瞬、「えっ、今頃アヤメ?」と思ったが、真冬に咲く(寒咲き)種類があることを思い出した。原産地の地中海沿岸が冬に陽光が多く暖かい気候であり、そこに適応したものらしい。

 アヤメと聞くと水辺に生えているイメージがある。しかし、調べると湿地を好むのはカキツバタハナショウブで、アヤメは乾いた地面に生える。この区別はこれまで知らなかった。

 結局、時と場所に違和感があって驚いたわけだが、どちらもこれでよいのだ。

 普通の種類が濃い色が多いのに対し、パステルカラーっぽい薄い青紫色の花である。独特のツヤがあって冬の弱い陽光に映えて美しい。