植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

エゾノギシギシの実

拡大写真をいきなり見せられると、ちょっと不気味な宇宙生物のようだ。こういうのが蠢(うごめ)いて、たかってきたら嫌だなと思う。じつはごく一般的な雑草の実である。

 

これも緑一色だ。タデ科。ヨーロッパ原産で広く日本に帰化している。名前の「エゾノ(蝦夷の)」は北海道で最初に見つかったためだ。鈴生りになった実をしごくと、いかにもギシギシいいそうだ。水田の周囲など湿ったところに多い。

 

果実(白色の楕円形)を包む花被片(かひへん)は径4㎜ぐらいのペナント形で、周囲が深く裂けたようなとげになっている。類縁のギシギシ(在来種)はよく似ているが、実の一部に鋸歯(ギザギザ)がある程度である。