昨日はこの冬初めての大雪だった。今日は一変して暖かい日差しが降り注いでいる。多摩丘陵にある畑はすっぽり雪に覆われており、日光の反射がまぶしい。純白の世界もなかなかいいなと見渡していると、畑の中を点々と続く小さな足跡に気づいた。
くっきり残っていることから雪や雨が止んで満月が出ていた夜半以降のものだ。追跡してみると少しずつ方向を変えながら畑を突っ切り、雑木林の中に消えていた。両足の幅と歩幅から見て小型のイヌぐらいの大きさと思われる。
足跡は4本の指と肉球が小さく丸くまとまっており、前後の足の大きさが同じぐらいだ。私は小型犬を飼ったことがあるが、よく似ている。なお、イヌの5本目の指は離れて付いている。ただこれはイヌにしては爪が鋭く長い印象を受けるし、野良犬など長く見かけたことがない。
調べてみるとどうやら同じイヌ科のタヌキの足跡のようだ。可能性として、類縁のハクビシン、アライグマ、アナグマなども考えられるが、資料によると足跡は思ったより大きく形が異なる。ハクビシンなど外来種は畑の作物に悪さをするので困りものだが、タヌキについてはあまり悪い評判は聞かない。とぼけた顔つきとキャラクターのためだと思う。