丘陵地散歩の続き。雑木林を抜けると田園地帯に出た。刈り取りは終わっており、暖かさのせいか再び芽吹いて実までつけているものがある。林の中とは打って変わって明るい場所だ。素朴な花たちである。
カントウヨメナ(画像上)
田んぼの畔や水路の近くなど湿度の高い環境を好む。キク科の花は多くの小花の集まりで、そこに冠毛という毛が見られる。ヨメナは冠毛がほとんど無いのが特徴である。
ノコンギク(画像下)
薄青紫色の花が秋らしい。水田に面した道路わきの乾いた斜面に点々とみられる。丘陵地の田んぼではヨメナのすぐ近くで咲いていることがある。外見でははっきり言って見分けがつかない。花色の違いは個体差の範囲で参考にならない。一輪取ってほぐしてみれば小花に長い冠毛があることで判別できる。
田んぼの周辺で一番多いのは花びら(舌状花)の無いコセンダングサである。たまに白い5枚の花びらがあるものがかたまっていて目立つ。コシロノセンダングサだ。センダングサの種はいわゆる引っ付き虫で、もともとは人にくっついて持ち込まれたものだろう。
ノハラアザミ
秋咲きのアザミで、田んぼに面した林縁によく見られる。
田んぼの周辺ではコセンダングサに次いで良く生えている。大きな紅い群落をつくるが、普通すぎてだれも見向きもしない。あとチカラシバも多かった。