今頃林の中の小道を歩いていると地面にドングリが一面に落ちていることがある。見上げると樹高20mにもなる高木で、雑木林を構成する重要なものである。ドングリの木はブナ科で、成長が早く薪炭用やシイタケ栽培の台木に使われた。里山に多いのはそのためであろう。近場の主要な樹種を挙げてみたい。
コナラ(画像上)
ドングリといえばこの木のものである。実の長さは2.5㎝ぐらい。木漏れ日が多く明るい林に多い。関東地方では雑木林の代表的な木とさる。近年のナラ枯れにより数が減ってしまったが、所によりまだまだ多い。
シラカシ(画像下)
実は長さ1.7㎝と小さい。葉は緑が濃く小さめだが巨木になる。あまり人の手が入っていない丘陵地などで鬱蒼とした樹林を形成している。こういった森は今や公園として保存されているものだけになってしまったが、大昔は地域全体を覆っていたであろう。
丘陵の尾根道などで大きな木に出会うことがある。葉が長細く、実も球形に近くて大きいのですぐ見分けられる。古い木はよく樹液を出すので夏は甲虫類が寄ってくる。子供の頃はこの木を狙ってカブトムシなどを探したものだ。