植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

三浦半島荒崎海岸

神奈川県三浦半島にある荒崎(あらさき)海岸。浜に出ると広大な岩礁が広がっている。黒と白の地層が交互に続いており、この角度から見ると焼け焦げたような異様な風景である。

 

黒い層は玄武岩質の火山噴出物(スコリア、溶岩のかけら)で、白い層は砂と泥の中間(シルト)の岩である。全体に大きく(60-70°)傾いているため、固い黒い層が波の侵食から残されて突出し、このようになったようだ。

 

類似の地形は海食台(かいしょくだい)とよばれ、海岸が波に削られて平らになり、地殻変動で持ち上がったものだ。宮崎県の青島が有名である。

 

付近は三浦半島南部に広がる三崎層という1200万年~400万年前の地層である。スコリア層は、海底火山の噴火により海中または海面上に噴き上げられたものが周辺に堆積したものだ。陸から白い土砂が運ばれるところに定期的に火山噴火が繰り返されたのだろうか。