多摩丘陵の竹林。かつての里山ではよく手入れされていたが、最近は放置されて荒れてしまった竹林を見ることが多い。ここは私の属するNPOで管理しており、冬の間に古くて黄色くなったり倒れたりしたものを切って整理している。春から初夏にかけての緑したたる光景は爽やかで気持ちが良い。タケノコ掘りは4月中旬からだ。
竹はイネ科に属するが、草と木の両方の特徴を持ちどちらにも分類されない。孟宗竹は江戸時代に中国から渡来した種類。日本の竹の中では一番太く大きく、25mほどの高さになる。節(ふし)は1本で全体的に白い粉が付き、節の下が特に白くなる。一方、似たマダケ(真竹)の節は2本で粉がすくなく緑色が鮮やかである。
名前の孟宗(もうそう)とは中国三国時代の呉の政治家である。親孝行で、母に食べさせるために冬の竹林で祈ったところ、タケノコが生えてきたという故事に由来する。