火焔茸と書くと見た感じの雰囲気が出る。木の根元の腐葉土から顔を出していた。径0.5~1.0㎝。高さは5㎝ぐらい。鮮やかな朱紅色と奇妙な形に眼をひかれ、近くに寄って写真を撮ったが、すぐ後悔した。有名な毒キノコであることを思い出して気持ちが悪くなってしまったのである。これほど「毒々しい」ものも少ないのではないか。触ってもアブナイらしい。
土中の広葉樹(コナラなど)の枯れ木などから発生する。昔から知られていたようだがあまり見かけるものではなかった。最近カシノナガキクイムシが媒介するブナ科の木の枯死、いわゆる「ナラ枯れ」の被害はコナラの多い多摩丘陵でも著しい。それに伴ってこのキノコも増加しているといわれる。自然界の赤信号といったところか。