植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

フジカンゾウ

少し秋めいてきて赤紫色のハギ(萩)の花を街でも見かけるようになった。近場の丘陵地を歩いていて林縁でハギに似た花を見つけた。淡いピンク色で花の大きさ(8~10mm)や形は似ているが、花の付き方が異なる。草丈は1.2mぐらい。奇数羽状複葉で小葉の数は5~7枚である。

 

マメ科多年草。本州~九州に分布する。ヌスビトハギの仲間であるがやや大型。実は鎌のような形のものが2つ連なり長さ3㎝ぐらい。花に比して大きい感じ。実の側面に剛毛がありこれが衣服にくっ付く。

 

名前は花がフジ(藤)に似ており姿かたちがカンゾウ(甘草)を思わせることから。甘草とは漢方薬になる同じマメ科の植物である。他の植物に紛れて楚々として咲いている。近頃急激に増えているアメリカ原産のアレチヌスビトハギのように日なたを占領するようなことはしない。