少し秋めいてきて赤紫色のハギ(萩)の花を街でも見かけるようになった。近場の丘陵地を歩いていて林縁でハギに似た花を見つけた。淡いピンク色で花の大きさ(8~10mm)や形は似ているが、花の付き方が異なる。草丈は1.2mぐらい。奇数羽状複葉で小葉の数は5~7枚である。
マメ科の多年草。本州~九州に分布する。ヌスビトハギの仲間であるがやや大型。実は鎌のような形のものが2つ連なり長さ3㎝ぐらい。花に比して大きい感じ。実の側面に剛毛がありこれが衣服にくっ付く。
名前は花がフジ(藤)に似ており姿かたちがカンゾウ(甘草)を思わせることから。甘草とは漢方薬になる同じマメ科の植物である。他の植物に紛れて楚々として咲いている。近頃急激に増えているアメリカ原産のアレチヌスビトハギのように日なたを占領するようなことはしない。