荒地花笠。以前紹介したヤナギハナガサ(柳花笠)は小さな赤紫の花が傘状の大きな花序を作り、花壇に植えられるような見ごたえのある花であった。類縁のこの花は、花の直径は3mmくらいで筒状の花弁が五裂する。草丈こそ1.5mぐらいと大きくなり盛大に分岐するが、花序は小さく花もまばら。花色も薄赤紫で遠目には白く見える。ただ近くに寄ってみると薄紫の五芒星(ごぼうせい)のように見えてなかなか味がある。
撮影したのは相模川の河川敷でいかにも「荒地」といった環境である。今の時期は他の花が少なく地味ながら目立っていた。なお気を付けていると街中の道端でも結構見かける。
南アメリカ原産の帰化植物。日本では珍しいクマツヅラ科。何種類か亜種があるが、花序や葉の形の差が微妙である。とりあえずアレチとしておく。