植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ナンバンギセル(南蛮煙管)

公園を歩いていてそろそろススキの葉が伸びてきたなと思っていたら、その根元に突然のように現れた。フラミンゴの群れが頭に浮かんだ。この造形と赤紫色の印象は強烈だ。草叢から15㎝ぐらいの花茎だけが何本もヒョロリと出ている。探しても葉はなく、葉緑素もない。ススキの根から栄養を得ている寄生植物である。

 

ハマウツボ科の一年草。ススキなどイネ科の植物に寄生する。花期は7-8月。以前一度取り上げた時は9月で、枯れ残ったような状態だった。今回も少し萎(しお)れた感じだが、鞘が枯れておらずマダラの模様がわかる。

 

稲につくと害草扱いされるらしい。近場では見かけることすらまれである。都市化による環境の変化に弱いのかもしれない。見つけてもそっと愛(め)でるだけにしてください。