植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ビロードモウズイカ

広い歩道のコンクリートアスファルトの間にズボンッという感じで立っている。薄緑色の微細な毛におおわれており、見た途端この名前が浮かんだ。図鑑等で知ってはいたが実際に見たのは初めてだ。描いていたイメージ通りの存在感だ。

 

ゴマノハグサ科の2年草。種はその年に芽を出し、地面に張り付いた葉の形(ロゼット)で冬越しする。翌年長い棒のような花穂を伸ばして、五弁の黄色い花を付ける。夏中咲き続ける。強烈な陽光と高温のせいか花はしおれたようになっている。整った形の花を見かけたらまた紹介したいと思う。

 

ヨーロッパ原産。漢字で書くと天鵞絨毛蕊花。全草がビロード状の細かい毛におおわれ、雄シベ(蕊)にも毛があるのが名前の由来である。明治時代に観賞用に導入された。当時の園芸家は大層な名前を付ける傾向があったようだ(ヒメヒオウギズイセン、姫檜扇水仙、など)。その後各地で野生化した。日当たりのよい荒地のような場所を好むようである。