街中でも庭木としてよく見かける。ザクロは果物の一種だが、私には子供のころに食べて酸っぱかった記憶がある。もっぱら観賞用のものではないか。花も実も個性的で、強烈な印象を受ける。
樹高は5-6mになる。今頃、枝先に直径5㎝ぐらい朱赤色の花を付ける。花弁は6枚で、紙をクシャクシャと丸めてから伸ばしたような感じだ。花後は六裂したガクの根元が膨らんで直径5㎝くらいの球状の実になり、10月ぐらいに熟れると、不規則に割れて中から淡紅色の種皮に覆われた種が顔を出す。花も実も整った形ではないところに独特のアジがあって目を楽しませてくれる。
ミソハギ科。小アジア(トルコ付近)~ヒマラヤ原産。人類とのかかわりは非常に古く、古代エジプトやギリシア神話にも登場する。日本へは平安時代に中国から伝わった。そのため、ザクロの名前は漢名の「柘榴」の中国語の発音から来ている。