自宅の近くに丘陵地があり、広い雑木林が残っている。周囲は住宅地が迫っているが不思議に里山の自然が残っており、公園では見られない様々な種類の樹木が混在している。その中の一本に大きな花が点々と付いているのに目が止まった。こんもりした大木である。
花の直径は15-20㎝で上向きについている。中心にこん棒状の雌シベがあり、その周りの多数の雄シベは赤紫色である。花びらは咲き始め白く、そのうち黄色っぽくなる。清涼感のある甘い香りがする。葉も大きく長さ20-40㎝の先の広がったヘラ形(倒卵型という)で、枝先にまとまって付いている。
モクレン科の落葉高木で高さは25mにもなる。日本全国に分布する。「ホオ」は「包」を意味し、かつては大きな葉で食べ物を包んだためという。端午の節句の柏餅もそうだが、木の葉にはよい香りの成分とともに抗菌成分も含まれており、食器として利用することは理にかなっている、