いつもの街中の川。珍しく鵜(ウ)が来ていた。くるくる泳ぎ回っている。せわしなく潜っては浮かび上がる。よく見ると頭をあげた時は口に小魚を咥えており、飲み込むとまた潜ることを繰り返している。恐ろしく手際が良い。さすが鵜飼いに使われるほどの魚取り名人だ。
日本に生息するウの仲間は4種類あり、代表的なのはカワウ(河鵜、川鵜)とウミウ(海鵜)である。名前の通り生息域が異なる。この川は海からは距離があり、背中の羽根が茶色なのでカワウで間違いないと思う。ウミウの羽根は緑がかった黒である。嘴(くちばし)あたりの模様も少し異なる。
以前この川では魚影を見たことがないと書いた。水深は浅いし透明度は悪くないので、小魚でもいればわかると思う。そのためか住み着いているのは植物食(雑食)のカルガモやコガモばかりだ。以前魚食性のアオサギやコサギが来ていたが、手持ち無沙汰な感じですぐにいなくなってしまった。
今回は小魚を見せられて驚いてしまった。やはり魚はいることはいるのだ。おそらくカワウが時々やってきて根こそぎ採って行ってしまうのだろう。