山菜としてよく知られているシダ植物である。全国の山野に自生する。ただ食用になるのは平面螺旋型に丸まった新芽である。その後どうなっていくのか知らない人も多いのではないだろうか。
今の時期は大きく葉を伸ばし高さも1m近くになる。2種類の葉があり、中心部に直立した茶色の短い方は胞子を付ける胞子葉だ。開きかけの未熟な葉のような形をしており、短期間で枯れてしまう。一方、緑色の葉は光合成する栄養葉で2回羽状複葉。個々の小葉は先が尖って根元が丸い長三角形をしている。
画像下は新芽(4月7日撮影)で、山菜採りの対象になるのはこれだ。表面は綿毛で覆われているが葉が展開するとなくなる。日照を好むので、定期的に下生えの植物が刈られる里山や畑の周辺などで群落になっていることが多い。多摩丘陵ではまだよく見かける。