植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ニョイスミレの花

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小さな花の白いスミレ。近場では一番遅く咲く種類である。例年ゴールデンウイーク頃に見かける。今年は少し早い。ニョイ(如意)とは孫の手のような形の仏教で使われる道具の一種だ。長い花茎の先に小さな花がついているところから名付けられたようである。

 

ツボスミレ(坪菫)の名で出ている資料もある。ツボは古語で庭の意味だ。タチツボスミレとは名前が似ているが花の大きさは半分くらいしかない。特徴もかなり異なる。

 

花は側弁(横向きの花びら)基部に毛がある。唇弁(下向きの花びら)に紫色の条(すじ)が目立つ。上弁は反りかえって折れ曲がるためさらに小さく見える。距は短い。葉はタチツボに似たハート形でやや縦長である。

 

北海道から九州に広く分布。今回見つけたのは緑地公園の道沿いで水がたまったような場所だ。丘陵地の谷沿いなど湿った場所で群生することがあり、そういう場合はけっこう見ごたえがある。