植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

エンドウの芽

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エンドウを作るのは初めてである。種まきが12月中旬と遅かったためか、ほとんど芽が出ない。もう1か月以上になる。今年の冬は特に寒いようだし雪も降った。その上この圃場は冬場日陰になるため温度があがらない。保温のためマルチ(穴あきの黒いビニールシート)はしていたが、更に不織布(マスクと同じ生地のシート)をかぶせ、一部はビニールトンネルもかけた。それでも全体は凍り付き霜がキラキラ光っていた。

 

1月末になって少し寒さが緩んだ。土の表面は融けたが中はまだ凍っている。あきらめ半分でシートをどけて覗いてみると、先日まで何もなかったところにとても小さな芽が出ていた。よかった、生きていた。次々と見ていくと多数の芽が確認できた。夏野菜などは春の種まきの後、低温で芽が枯れてしまうことがよくある。エンドウ豆は根を出し、凍結した土の中で生きていたのだ。その強靭さにちょっと感動した。

 

エンドウはマメ科の一、二年草。古代オリエント地方や地中海沿岸原産で麦作農耕の発祥とともに栽培化された。シルクロード沿いに古代フェルガナ(大宛国)から中国に伝来したので豌豆(えんどう、宛の豆)と呼ばれた。夏の暑さに弱く、麦類と同じように基本的に秋まきし、翌春収穫する。

 

画像の芽は長さ1㎝くらい。昨日より少し伸びたようだ。今日は一転してグッと寒くなったが、あの凍結に耐えたのだ、もう安心して見ていられる。