植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

サンショウの果皮

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近所の住宅地の庭先にサンショウ(山椒)の木が植えてあった。今は葉が全て落ちて赤い実が残っているだけである。それも実が割れて種が出た後でカラカラに乾燥している。赤褐色の果皮はこうして拡大すると独特の質感だ。全体として不思議なオブジェのようで、もう少し大きければ部屋に飾れそうなアートになると思う。

 

ミカン科の落葉低木。樹高1-2m。日本原産とされ、全国の山野に自生する。確かに丘陵地を歩いているとしばしばこの木に出会う。また箱根ではイヌザンショウ(犬山椒)という大きな木になる亜種も見たことがある。

 

雌雄異株である。以前雄の株の花を紹介した。花期は4-5月で、花弁がない黄緑色の花は地味ながらなかなか味がある。当然そちらには実はならない。雌株の実は緑色の球状で秋に赤茶色に変わり、二つに裂開して中から黒光りする種を一個出す。

 

見た目も面白いが、寒風の中抜け殻なのに、強い山椒の香りが残っていたのには驚いた。前にも書いたが、私はご飯の友にはチリメンザンショウが最高だと思っている。口に含んだ時の鼻に抜ける爽やかな香りと少し痺れるような味を思い出した。