寒風の中マップ片手に多摩丘陵の道を歩く人達がいる。昼前だが気温はせいぜい7-8℃しかなく完全武装で防寒している。しかし歩いているとほとんど寒さは感じず気持ちが良い。空気が澄んでいるせいもあるだろう。
今の時期、山茶花やカンツバキの赤い花も盛りを過ぎ、見るべきものはほとんどない。咲き続けている木の花はこのロウバイぐらいだ。誰が植えたのか丘陵地の谷間の平地に大きめの木が数本あり、強い香りを放っていた。時折木々の間から冬の日が射し、透明感のある花びらが黄色く光り輝くように見える。
まだ寒い時期に咲く花は、数少ない虫を集めるために強い香りを放ち、暖かい日の光を感じさせる黄色をしていると読んだことがある。それにしても、3月初旬の早春の花の場合だ。今は、時たま暖かい日があるにしても、花粉を媒介する虫などいるのだろうか。けっこう実ができているのを見るのでちゃんと受粉はしているのだろうが…