快晴の空の下、神奈川県伊勢原市の丹沢の山裾にあたる丘陵地を歩いてきた。フットパス普及のNPOのイベントである。途中ミカン狩りをした。そのミカン園で見たことのない紅い実が売られていた。径1.5㎝ぐらいで、聞くと名前はローゼル。ハイビスカス・ティーにするとのこと。
ハーブティーは一度猛烈に青臭いものをご馳走になったことがあって、それ以来敬遠していた。しかし澄んだ紅い色がきれいなハイビスカス・ティーは知っている。ただあの赤い花びらから作るものだと思い込んでいた。
ローゼルは同じアオイ科フヨウ属だが別種である。学名(Hibiscus sabdariffa)にハイビスカスが付いているのでウソではない。花はフヨウそっくりで、薄黄色い花びらの中央が暗赤色になっている。この実はガクと総苞(そうほう、複数のガクを包むもの)が肥大して実(種)を包む形になっている。ガクと総苞を食用(酸っぱい味がする)にしたり、煮出してお茶にしたりする。
さらに歩いていくとローゼルの畑に出会った。草丈は2mぐらい。熱帯地方原産なので葉はすでに枯れているが、三~五裂したモミジのような形である。茎まで艶のある紅色なのでいかにもエキゾチック(異国風)な感じである。古代エジプトではクレオパトラも食したとか。