台地に切れ込んだ谷を残した公園。奥に湧き水があって谷底は湿地のようになっている。頭上は高い木に覆われていて全体に暗く、いつもヒンヤリしている。猛暑の中、涼を求めて行ってみたところ、ヤブミョウガの群落に出会った。
群落はヤブミョウガ単一。画面外にも広がっているが、カメラを引くと花や葉の特徴が分からなくなる。直前に通り雨があり、濡れて乾ききらない葉の緑と光の反射が鮮やかである。谷底がこの花で埋め尽くされていると、なかなか見ごたえがある。
確かに葉はミョウガにそっくりだ。ただしツユクサ科で、ミョウガはショウガ科である。花の造りが全く異なる。
この花は咲き始めの今頃が一番スッキリして美しいと思う。涼し気な「日陰の花畑」だ。この花は夏中咲き続けるが、もう少し花が進むと花ガラや実が混じってきて見栄えがしなくなる。