ハンカチやブラシの木は知っている。実物を見るとなるほどと思う。ケムリの木というものもあることは知っていた。街中でそれらしきモヤモヤした花(?)を付けた木を見ることも多い。最近郊外を歩いていて、民家の庭からちょうど目の高さに花穂が出ているものに出会った。
ケムリノキ(煙の木)はウルシ科の低木で、南ヨーロッパからヒマラヤ、中国にかけて分布する外来の園芸植物だ。雄木と雌木があり径3-5㎜の極小の花を咲かせる。画像ではケバ立ったピンクの毛糸のように見えるものは、雌木の雌花が終わった後、または不稔花(実が付かなかった花)の花柄(花の付く茎)で、長く伸びて毛が多い。所々に小さい茶色の実(種)が見える。これが遠目には全体が煙のように見えるわけである。
別名ハグマノキ。ハグマ(白熊)とは中国産のヤクという動物の毛のこと。触ると感触がよさそうだが、ウルシの仲間なのでやめた方が良いと思う。