植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ケムリノキ

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ハンカチやブラシの木は知っている。実物を見るとなるほどと思う。ケムリの木というものもあることは知っていた。街中でそれらしきモヤモヤした花(?)を付けた木を見ることも多い。最近郊外を歩いていて、民家の庭からちょうど目の高さに花穂が出ているものに出会った。

 

ケムリノキ(煙の木)はウルシ科の低木で、南ヨーロッパからヒマラヤ、中国にかけて分布する外来の園芸植物だ。雄木と雌木があり径3-5㎜の極小の花を咲かせる。画像ではケバ立ったピンクの毛糸のように見えるものは、雌木の雌花が終わった後、または不稔花(実が付かなかった花)の花柄(花の付く茎)で、長く伸びて毛が多い。所々に小さい茶色の実(種)が見える。これが遠目には全体が煙のように見えるわけである。

 

別名ハグマノキ。ハグマ(白熊)とは中国産のヤクという動物の毛のこと。触ると感触がよさそうだが、ウルシの仲間なのでやめた方が良いと思う。