今の時期の多摩丘陵は白い花をいっぱいつけた木が多い。代表は大木になるエゴノキだ。ノイバラやスイカズラも今満開だ。
この木は高さ2-3mぐらいの低木で、雑木林の林縁に生えていた。葉はエノキに似ていて平凡だが、近づくと、星形のエゴノキとは違い、丸みのある花びらが特徴的だ。梅の花を思わせる清楚な白い花から、梅花(ばいか)という名前がある。ただし花びらは4枚でアジサイ科である。ウツギ(空木)は枝の中が中空であるためだ。
目の前の花に鼻を近づけると甘く爽やかな香りがある。香水にもなるそうである。控えめな香りは、いつまでも嗅いでいたいと思ってしまう。