白い花の直径は2.5~3㎝と大きく見応えがある。枝に対して花が大きいので下を向いている。花びらは先端がくぼむハート形。幹が太くなり、高さ2mに達するとのこと。普通のノイバラとは、全体に無毛であること、葉に光沢があること、托葉の形が異なる、などの点で識別できる。
日本固有種の原種バラ。自生地は富士、箱根、丹沢などの1000mぐらいの高地に限定される、いわゆるフォッサマグナ要素の植物である。
フォッサマグナの南部は、西は静岡県東部から東は神奈川県全域、一説によると東京都もその範囲に含まれる。かつて南方の火山島であった丹沢・伊豆などがフィリピン海プレートに乗って北上し、衝突してできた地域で、その時富士・箱根ができた。独特の植物群が知られているが、ハコネウツギやオオシマザクラなど当たり前になっているものも多い。
以前から興味があったが、富士箱根の高地は行くのが大変だ。コロナの今はなおさらである。画像はたまたま園芸店の山野草コーナーで見かけたもの。一度現地で見てみたいと思っている。