植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ジロボウエンゴサク

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細い茎に花が乗っかってバランスをとっているように見える。以前紹介したムラサキケマンの仲間。花の形がそっくりだ。先端が唇のような形で、反対側が長く伸びて蜜のたまる距(きょ)になっている。花房(はなぶさ)にならず、2輪ずつ咲くようだ。葉は小さく、三裂した小葉が三つの複葉である。

 

次郎坊延胡索。ムズカシイ植物名のベストテンに入るだろう。ケシ科キケマン属。延胡索(エンゴサク)というのはキケマンの中国名で、塊茎を乾燥したものは同名の漢方薬になる。また、三重県伊勢地方では、この花はスミレの太郎坊に対して次郎坊(ジロウボウではない)と呼ばれる。子供が花をからませ引っぱりあって遊ぶそうである。

 

若葉が広がる頃には地上部が消えて、翌春まで地下茎で過ごすスプリングエフェメラル(春の儚いもの)の一種である。